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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[106]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2015/07/05(日) 00:14:07 ID:Sp+SD2e2
中山「岬。まさか、お前……」
岬「……今更何を言っても、裁定は変わりはしないよ」
中山の言葉に対し、岬はそう静かに頭を振る。
――しかしこの中山の反応は、岬が神子に隠れて、この試合前から通して作り始めていた、
大がかりな仕掛けの第一関門が無事に突破された事を意味していた。
中山「いいや、言わせて貰う。
……審判さん。これを以て彼への裁定を考え直してくれ、とは言わない。
ただ……少し待ってほしい。彼にも恐らく、彼なりの事情があるのだから」
審判「あ、ああ……」
以前の聖徳ホウリューズと紅魔スカーレットムーンズとの試合で、
審判の間に割って出た霊夢のように、中山は審判の都合も気にせず話しだす。
その様子を岬は外面はおどおどとした様子で、内面ではほくそ笑んだ様子で観察していた。
岬「(そうだ。中山政男。君はどこまでも真面目で誠実、実直すぎる人間だ。
だからこそ君はここまで、普通じゃできない努力を愚直に積み重ねて、ここまで上がってこれたのだし、
そんな君は間違い無く、さっきのパスカルのような機転は利かさない。
自分の手を汚さず、豊聡耳神子の元から離れる計画を立て始めた時から。
僕の狙いは、最初から最後まで君だけだったんだ……!)」
完璧超人にも見える中山にも欠点がある事を、南葛FCでの彼をよく観察していた岬は熟知していた。
中山の根本は嫌になる位の白色。だからこそ、黒い企みの存在を知識としては知りつつも、
自身の周囲に根付くそれに対しては、僅かに鈍感な面がある事を岬は利用していた。
そうとも知らず、中山は語り続ける。
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0ch BBS 2007-01-24