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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】


[349]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/07/25(土) 23:27:42 ID:Ii816nv+
鈴仙「(……お、終わりなの……? やっぱり、私はここで終わっちゃうの……?)」

そして、その中で一番精神的に参っていたのは――鈴仙だった。
これまで気丈にチームキャプテンとして作戦を練り、仲間達のメンタルをケアして来た彼女だったが、
しかし、今回の試合に限っては、その全てが裏目に出てしまっている。
……無論、これまで鈴仙は決して無謀な戦略を敷いて来た訳では無い。
客観的にこの状況を見ていれば鈴仙の責はほぼ無く、不幸の積み重ねである事は明らかである。
鈴仙自身も、理屈ではそうだと分かっていた。

鈴仙「(――でも。それが何なの? 仮にどうしようも無い理由だったら、負けても良いの?
そんなの……嘘よ。優しい嘘。周りは結局、本音では結果を望んでいるもの。
頑張ったから、運が悪かったから、相手が悪かったから……。
皆はきっと、そう言ってくれるだろうけど、……こんなにも最悪の状況が続いたら、皆、呆れちゃうに決まってるよぉ……!)」

――ただ、それでも鈴仙の心はまだ弱かった。
永らく結果を出す事を求められる軍人の世界で生きてきた鈴仙にとって、
今の展開は鋭く鈍く鈴仙の精神を抉り傷つけていく。
もちろん、これまで一選手として結果を出せずに傷つく事は多々あったし、
中山の出会いから強くなった鈴仙は、これを乗り越える事も出来ていた。

……しかし、実質的キャプテンに今こうして振りかかる重責については、
明らかに今の鈴仙が担うには重荷過ぎた。
当たり前だ。人は――妖怪や玉兎でも――変わる事は出来るかもしれない。
しかし、その為には本来膨大な時間が掛かる。

鈴仙「(師匠。やっぱり私は無理です……。プロジェクト・カウンターハクレイだか、
リアル・幻想・セブンだか、私なんかに勤まる訳ないんです……!)」

絶望的状況を前に、かつての逃げ出し癖が蘇って来た。
パスカルに出会い自身の弱さを知り、中山に出会い自身を変えたいと決意した鈴仙。
紆余曲折もあったが、概ね順調に成長して来た中訪れた最悪の状況に、彼女の心は折れ掛けていた。


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0ch BBS 2007-01-24