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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】


[539]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/04(火) 00:58:02 ID:???
輝夜「ぶっちゃけえーりんに任せたら、この程度の妖怪なんとかなりそうだけどね!」

永琳「――そうね。何とかするだけなら……ね」

妹紅「どうしたのさ。そんな渋った言い方をして」

慧音「……恐らく、薬師殿はこう言いたいのだろう。自分が妖怪を駆逐するのは簡単だ。
しかし、そうしたら今度は、自分達が新たな脅威となるのが恐ろしいのだろう」

てゐ「人間ってのは、自分より強いヤツが大嫌いだからねぇ。
この場を解決できても、次はお師匠様が畏怖の対象になっちゃう」

永琳「臆病な話だけど。……そうなった時、私は輝夜を無血で守り切れる自身は無いもの。
姫を守るために、姫が望まぬ殺しをしてしまうかもしれない。……それは、ハッキリ言って嫌だから」

パスカル「お、おいおい……! じゃあ、この場は我慢して、今みたいな『異変』を察知した、
博麗の巫女とやらに全権を委任するしかない、とか言うのか!? まだ来ていないのに!?」

永遠亭ルナティックスのメンバーも、この状況に少なからず混乱していた。
現状を解決するだけならば、永琳や輝夜など、強大過ぎる力を持つ者は多く居る。
しかし、彼女達はこれまで人間に害を為さぬ者として、ひっそりと竹林の奥で過ごして来た。
一度強力な魔力や武力を見せてもなお、人間達は同じ目で永遠亭へと来てくれるだろうか。
そうした理由から、彼女達は彼女達で動けないでいた。

中山「……もしかしたら。これが豊聡耳神子の真の狙いなのかもしれない」

鈴仙「……?」

中山「彼女達は本当は、試合の勝ち負けなんてどうでも良かったんだ。
彼女達に必要なのはひたすら、こっちの意識を試合に逸らし、時間を稼ぐ事一点だったんだ。
……天邪鬼あたりをけしかけて起こしたであろう、今回の『異変もどき』の解決。
それこそが、奴の目的だった……そうは考えられないか?」


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0ch BBS 2007-01-24