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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】


[549]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/05(水) 00:55:29 ID:???
戦闘を終えた鈴仙達を出迎えてくれたのは、
戦闘に参加できないウサギ達や聖徳ホウリューズの人間メンバー。
そして非力な観客達で作られた、応援団の人妖たちだった。
彼女達は戦いで軽傷を負った鈴仙達に応急手当を施すばかりか、
中にはスタジアム近くの住処へ戻り、食糧や薬を提供してくれる妖怪もいた。

パスカル「しかし、ナカヤマは凄いよな。前線で指揮を出すにとどまらず、
下級妖怪相手には札と剣術で応戦してたじゃないか。俺と同じ人間とは思えないぜ」

中山「はは。あの程度の護身術、人里の人間では出来る方がごまんといるよ」

慧音「ここには生憎居ないが。聖殿がここに来ていたら感動していただろうな……。
これこそが、真の人妖の平等である、と」

布都「なーにを言っておる。悪しき妖怪は皆滅ぼすべしじゃ!
……ま。今日我を助けてくれた奴は見逃してやらん事もないが、な」

観客B「よし! 後は皆で呑みにでも行くかー!」

一同「「「「おーう!!」」」」

鈴仙「(これで……終わりよね。私の感じてた違和感ってのはこれで。
中山さんのリーダーシップのお蔭で観客が怪我する事もなく、
神子がでしゃばって、発言力を伸ばす事もなく終わったし……今度こそ、ハッピーエンド、よね?)」

試合前のアウェー感や敵意はどこへやら、
結集して妖怪を退治した一同は、完全に和やかなムードを形成していた。
雨降って地固まるとは良く言うが、今回の事件も結局はそうした話だったのだろうか。
聖徳ホウリューズの野望は、この敗北と最後の計画の失敗により、完全に打ち砕かれたのだろうか。

――結論から言えば、その答えはノーであった。


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0ch BBS 2007-01-24