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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】


[572]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:01:53 ID:???
霊夢「……なるほど。こうなる事まで、全てはアンタの仕組んだストーリーだった訳ね、紫」

紫が中山への断罪を宣言した直後。そんな紫に追いついたかのように、今度は霊夢が空から現れた。
殆ど訳が分からぬまま現状を傍観していた鈴仙は、藁にも縋るような想いで霊夢に助けを求めるも。

鈴仙「あっ、れ、霊夢! 何とかしてよ。なんか、八雲紫が中山さんを退治するとか言ってるんだけど……!」

霊夢「――無理よ。『アレ』を見ちゃった以上、私だって、紫と同じような結論になっちゃうもの。
打ち出の小槌も反則アイテムも無しに、単に人望だけで、あれだけの人妖を動かすなんて。
神子や正邪が途轍も無く可愛らしく見える程の力だわ」

紫「そうでしょう、霊夢? 分かってくれて嬉しいわ」

鈴仙「そ、そんな……!」

鈴仙の期待に反して、霊夢は博麗の巫女としての職務を全うする気でいた。
つまり、彼女もまた、中山政男は確かに幻想郷の秩序に大きな風穴を空ける存在であると認識していた。

霊夢「……まぁ。建前づくりとしては、随分と大袈裟だとは思うけどね」

紫「建前? 何のことかしら。私には表も裏も無い、清らかな乙女なのだけれど」

とはいえ、鈴仙から見ても霊夢と紫とは完全に一枚岩であるようには見えなかった。
少なくとも、霊夢は何らかの事情を知っているように思える。
霊夢はひとり言のようにこう呟いた。

霊夢「アンタは前々から、この大会を通じてサッカーで幻想郷に悪影響を与える中山政男。
あと、その影響を色濃く受けた鈴仙とかを退治しなさいと再三再四私に指示して来た。
だけど、私は何となく乗り気で無かった。
……だから、今みたいな状況を上手くでっち上げて、体よく中山政男の危険性を私に実証したいと。
そう思っていたんじゃないのかしら?」


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0ch BBS 2007-01-24