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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】


[573]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:03:32 ID:???
紫「………フフ」

霊夢の独白に紫は嗤う。それは肯定も否定もしていないように思えた。

霊夢「――そうか。だからアンタは神子達を。聖徳ホウリューズへの締め付けを敢えて行わなかったのね。
無論そこには、一回退治された神子達の危険度は中山政男よりも低いから……という安心もあったのでしょうけど。
真の狙いはそこじゃない。適度に連中へ恩を売っておいて、ここぞの場面で自分の手駒にする為……とかだったんじゃないの?」

神子「おいおい、それは酷い言い草だな博麗の巫女よ。
それじゃあまるで私達が、プライドも無く強者の間を飛び回り寄生する、コウモリ野郎みたいじゃないか」

輝夜「いや、それはその通りでしょ」

永琳「……貴女達は元から、今日の試合の勝敗には大して興味が無かったのね。
勝利に徹するようでいて、時に隙のある作戦を選択したのは――今回の計画にかこつけて、
裏切りの可能性がある者を平和裏にお払い箱にする意図もあったのかしら?」

岬「……!(……もしそうだとしたら、僕をすぐに消耗させた挙句に反則プレーを要求した事にも、
反則後の僕の印象操作について冷淡だった事にも、説明が付く。
――豊聡耳神子にとって、八雲紫というバックアップを得ている以上。
試合中のああした行動は、彼女にとって単なる厄介払いの為の茶番に過ぎなかった、という事か……。
だとしたら、詐欺師としても完敗だ。僕は、小手先の技術に囚われて、大局を見切れていなかった……)」

更に霊夢が指摘した可能性――豊聡耳神子と八雲紫は裏である程度手を結んでいた――についても、
紫は霊夢の疑問に答える代わりに、曖昧な笑みを浮かべたままこう話しだす。

紫「……豊聡耳神子の企てる【ハイパー・カンピオーネ】計画については知っていたわ。
しかし、彼女の計画には時間が掛かる。ならば、時間も資源も限られた中、優先順位は自ずと低くなってしまいます。
現在は目下の、かつ大きな危機に対して動かねばなりませんわ」

霊夢「……その答え方。殆ど肯定してるようなもんじゃない」


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0ch BBS 2007-01-24