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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】


[574]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:04:50 ID:???
霊夢は皮肉るが、仮に紫の意図が彼女の予期した通りであるならば、今回の事態を説明するのは容易である。
中山を吊し上げる為の一連の騒ぎを神子が主導したとすれば、それは紫に恩を売る結果となるからだ。
更に紫としても、自ら手を汚さず危険因子を排除する為の錦の御旗を作れる上、
将来の危険因子たる可能性がある神子達の情報を得られるのだから、決して損な話ではなく。
紫と神子とが、彼女らの部下すらもあずかり知らぬ場所でこうした交渉を進めていても、何らおかしくはない。

紫「さて。話が逸れてしまったけれど……中山政男君?」

中山「……僕は、貴女に殺されるのでしょうか」

周囲の疑念が高まる中、紫は本題とばかりに中山に向き合った。
人形のような美しさ、愛らしさの中に禍々しさと狂気を孕んだ瞳に心が吸い込まれそうになる。
しかしそれでも、中山は弱弱しくもハッキリと言葉を紡いだ。

紫「殺しはしませんわ。力に訴えて君の首をこの場で捻る事は簡単ですけど、
それは即ち、私が貴方の持つ力に屈した事の証左となってしまう。
だから、この幻想郷の理に則って、貴方が正しく『退治』される事。……それがまず第一に必要となります」

中山「そうですか。では、もし僕が幻想郷の理どおり『退治』されれば、問題は無いと」

紫「――いいえ。私はそれだけを望んでいる訳では無くってよ。
具体的には、退治の後、速やかに幻想郷から外界へと帰還される事。そして……」

スッ……。

そこで初めて、紫は霊夢と中山以外の人物に視線を向けた。
彼女の目線は中山を通り過ぎ、しかし輝夜や永琳、神子程奥には行かず。
……その中間に居た、長い兎耳を付けた少女の場所で止まった。


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0ch BBS 2007-01-24