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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】


[623]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/12(水) 00:47:21 ID:???
小悪魔「で、出たぁ! 咲夜選手がこの大会に向けて開発した新技タックル!!
二段から三段に進化したハイスピードフェイントタックルは、まさに逃げ場の無い脚技の檻!
これが完璧に入ったぁ! 入りましたよ!!」

メイドF「それに加えて、僅かな逃げ道は……!」

メイドG「私達妖精メイド隊がキッチリ抑えてるからねー! フフフ……観念してね、博麗の巫女!!」

霊夢「…………」

……ピタリ。

咲夜「……?(動きが、止まった……! 逃げ場が無いから観念したのかしら? それとも……)」

ベストコンディションでの4人掛かりのタックルを受けても尚、霊夢の表情は虚ろなまでに平穏だった。
獲物を絡め取った筈の咲夜はこの時、動物的な嫌な予感を覚えていたにも関わらず、
彼女は自身の理性を信じ、タックルに向かう脚を止めなかったが――これが、彼女にとって致命傷となった。



霊夢「――『博麗幻影』」

スッ。 ……ブウウウン。 ――スカスカスカッ!

小悪魔「……あれ?」

咲夜「……! そ、そんな! 『幻惑ミスディレクション』が完璧に入ったのに……!」

メイドF・メイドG「ど、どうして巫女が消えてるのぉぉぉ!?」


咲夜が。小悪魔が。妖精メイド達が完璧に捉えたと思った――いや、思わされていた霊夢の影は、既にどこにも居なかった。


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