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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】


[649]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/15(土) 00:37:24 ID:???
霊夢「(……魔理沙のやつ、やっぱし不満そうにしてる)」

そして霊夢は当然、魔理沙がそうした苦悩を抱いている事は知っていた。
知っていたし、友人としてどうにかしたいとも思っていた。
――しかし、元来他者との深い関わりを好まぬ(知らぬ?)霊夢は、少し不器用でもあった。

霊夢「……あのね、魔理沙。今の局面は別に悪く無かったと思うわよ。
大体、シュートが入る入らないってのは運なんだし、この位気にしない方が……」

霊夢は自分なりに優しさを籠めた言葉で、魔理沙に働きかけたつもりだった。
しかし、同格だと思いたい友人から為された同情は、魔理沙の心を更に惨めにしただけだった。
だから……彼女の口から思いがけずこうした言葉が零れてしまう事も、ある意味では仕方なかった。

魔理沙「――ふん。随分と攻撃的なトップ下様だな、おい?」

霊夢「……え?」

魔理沙「お前はさっき、ねじ込みに備えてPA内に居たようだけど、
今の局面、レミリアがクリアに成功して中盤を省略される可能性もあっただろ。
もしそうなっていたら、お前のせいで点を取られてたのかもしれないんだぞ!
お前が良いとこどりをしたいって前に上がったせいで、私達はリスクを負わされたんだ!」

魔理沙は苛々と霊夢の判断ミスを詰る。そこに魔法使いらしい論理性は無い。
単に彼女は、自分自身への怒りを霊夢に転嫁しているだけだった。
そして、魔理沙はそこまで分かっているにも関わらず、口から毒を吐かずにはいられなかった。

魔理沙「最初のプレーだってそうだろ? お前は色々めんどいとか言ってるけれど。
実際は自分が居ないとこのチームは。いや……この幻想郷は成り立たないだとか!
天才の自分が凡人共を導いてやらなきゃだとか思ってるんだろ!」

霊夢「……魔理沙。私が凡人を導くなんて面倒な事、する訳ないでしょ?
お金積まれたらどうなるかちょっと自信ないけど。まあとにかく、ちょっと落ち着き――」


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0ch BBS 2007-01-24