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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】


[703]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/19(水) 00:51:36 ID:???
レミリア「……やったか!?」

シュートが放つ圧力による酸素欠乏で倒れた森崎を尻目に、レミリアは空中で思わずそう小さく叫んでいた。
森崎の全力と自分の全力はほぼ互角。ならば、どちらが最後に立つかどうかは、完全なる運否天賦の世界。
そして結果として、レミリアは森崎よりも長く立っていた。

レミリア「(試合時間は……もう残り十数秒。この段階で同点に追いつけたのは大きい!)」

飛び出し気味の位置に居た森崎が倒れ、もはやシュートを邪魔する者は誰も居ない。
粘り強い攻めはスカーレットムーンズの体力を大きく削いだが、
しかし今、それが成果となって同点へと結びつこうとしている。

レミリア「フランが強烈なシュートを放てなければ、今回の攻撃はそこで終了していた。
咲夜がロングシュートを放たなければ、ブロックに向かうDF陣の戦力を削げなかった。
パチェが身を削ってシュートを撃たなければ、森崎の体力は削げなかった。
美鈴がクリアを成功してくれなければ、そもそも私にボールは回らなかった。
そして……小悪魔や中国(陸)。それに他のメイド妖精達が居なければ、この局面はそもそも訪れなかった。
――どうだ博麗連合。どうだ人間共。これが我ら紅魔の力。夜の住民たる悪魔の矜持だ!」

フワッ……バサッ。

そう宣言しながらオーバーヘッドの体勢で、そのまま背中から地面に倒れこむレミリア。
彼女は強い力を持ちながらなお、仲間の結束を信じ切っており――そして、それを最高の形に創り上げた。

霊夢「……凄いわ、レミリア。――私、自分がさっき魔理沙にムキになったのが恥ずかしくなる」

レミリア「おや、やけにしおらしいじゃないか、霊夢? とうとう私の軍門に下る気になった?」


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0ch BBS 2007-01-24