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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[77]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2015/07/04(土) 00:56:56 ID:WlQLIp0+
A:ここは一旦仕切り直し。左サイドのてゐに渡し、もう一度突破してもらう。
鈴仙「(……いや。敵はただでさえ無茶な戦術――『和を以て尊しと為す』の反動で自壊しつつある。
だったらここは、焦って攻めずに大上段に構えるのが吉かしらね!)……てゐ。次のフリーキック、宜しくね」
てゐ「え? キックオフシュートすれば良いの?」
鈴仙「違うってば。あんたがボールを受けて運ぶのよ、って言いたかったの」
てゐ「ちなみにキックオフパスをスルーしたら、ゴールするとかいう裏技もあったんだけど」
鈴仙「はいはい。こっちは真面目にサッカーしてるんだから。
そんなゲームのバグみたいな絶対あり得ない話なんてしてないで、もっとシャキッとしなさいよ……」
てゐ「口上で真面目にやります、って言ってる奴程信頼ならないもんさ。私は行動で示すタイプだからね」
鈴仙とてゐは軽口を叩きながら、次のフリーキックにおける方針を軽く打ち合わせる。
てゐは相変わらずの飄々とおちゃらけた態度だったが、その瞳には真剣さが籠っていた事を鈴仙は理解していた。
そして――。
……ピィイイイイイイイイイイイイイイイイッ!
実況「さあ! フリーキックのホイッスルが鳴りました! キッカーはトップ下のパスカル選手です!」
パスカル「(左サイドだったか。確かに石田とやらが居ない今は守備がやや手薄だから、上がりやすいな)……それっ!」
バシュウウッ……パシッ。
てゐ「よし。行くよっ!」
タッ!
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