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【新章】きれぼしサッカー3【突入!?】


[230]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:32:50 ID:KIadJXgo
岬「そうだなあ……一応の理由としては、小学校の時の翼くんの一言がきっかけかな。
  僕が小さかった頃に翼くんと一緒のチームで全国大会に出場した事があったんだ。
  その大会の決勝戦の休憩時に、翼くんはこう言ったんだよ。
  『得点王なんかより、もっと欲しいものがあるんだ。それは・・石崎くんのハートさ・・』って」
あずみ「えっ!い、いや、ちょっとそれって……それに、石崎くんって……」
岬「そう、控えとはいえ、彼も全日本のメンバー、当時も僕や翼くんと同じチームメンバーだったね。
  それで、高校に入ってから南葛中時代の翼くんに関する資料を探した時には、
  その石崎くんと翼くんが抱き合ってる姿を映した写真も見つかった」
あずみ「じゃあ本当に……中沢さんとは……」
岬「いやいや違う、あれはただの勘違いさ。
  昔の翼くんは人の目線を気にしない人だったから誤解されただけで、至ってノーマルさ。後で僕もちゃんと気づいたよ。
  ただ、その時の印象がどこかこびりついていたのかな……
  いや、やっぱり後悔や劣等感の方が強かったんだ。
  フランスから日本に戻ってからの埋めがたい実力差、知恵を使っても埋めきれない格差……
  そんな鬱屈が積りに積もり、イライラしていたところで、
  悩みを一気に解決する魔法のアイテムが目の前にちらついたから、ダメだったんだろうな」
あずみ「アイテムって、もしかしてあれ?紐緒さんが使ってたああいった機械」
岬「そう、バグマシーンさ。何かの雑誌で彼女の研究成果を知った。その時に魔が差したんだろう、
  父さんから『仲間』を貸してもらって、マシーンを盗み出させた後、
  バグ特性、つまりパワーアップしやすい人間を探し出し、それを実現させる資金を提供するスポンサーを見つけ……
  そして今の有様だ。馬鹿な事をしたもんだ」

アハハ……乾いた声を吐くようにして笑う。笑った後は胸がつぶれそうになるほどの
沈痛な顔になった後、あずみから背を向けた。


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0ch BBS 2007-01-24