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【楽園の未来】鈴仙奮闘記31【映す試合】


[224]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/16(水) 00:56:03 ID:???
中山「――森崎」

森崎「……なんだ。中山、聞いていたのか。滑稽だっただろ?」

その様子を、中山は診療所の襖越しに全て聞いていた。
盗み聞きなどという男らしくない行為を中山は嫌っていたが、
しかしそれよりも、親友の容態の方が今は大事だった。
そんな中山を尻目に、森崎はふざけた風に語る。

森崎「全く滑稽だ。俺は結局、努力しても天才に追いついちゃいけないっていう決まりがあるみたいだ。
あーあ、中山。お前は良いよなぁ。治療して貰ったら、後はそのままガタも来ず、才能を発揮できるみたいでよぉ」

中山「……もしも本気でそう思っているならば、森崎。俺はお前を殴らせて貰うぞ」

それは中山の良く知る森崎の様子ではなかった。
彼の知る森崎は、どんな絶望的な壁に四方を阻まれていても、
その強靭な精神力と努力で無理やりに壁を破壊し、自分の道を切り開ける男だった。
そんな彼ならば、今のような困難すらも、乗り越えられる筈――で、あるにも関わらず、
中山の眼前の少年は、年相応に自身の抱える爆弾に怯えていた。

森崎「……なーんてな」

中山「……は?」

森崎「冗談だよ。第一、俺が試合に出なかったら、明日の決勝はボロ負けだろうからな」

――が、中山の心配は杞憂だと言わんばかりに、森崎は舌を出した。
そこからの彼の口調や仕草は、中山の好きな森崎そのものだった。


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