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【もう昨日には】鈴仙奮闘記32【戻れない】


[485]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/02(月) 00:07:07 ID:???

霊夢「…………」

――そして必然、森崎の無残な姿を目にしても全く動じない魔理沙の意思は、霊夢にも聞こえていた。

霊夢「(魔理沙……。私はやっぱり、良く分からなくなって来た。
最初はあんたの夢を応援するのが、本当の友達だと思ってここまでやって来た。
だけど次第にそれは疑問に変わって来て……こうやって苦しむ森崎の姿を見て確信した)」

霊夢は冷静で暢気な風を装いながらも、心の中は今までに無くざらついていた。
今までは照れや外聞あって認めないでいた。魔理沙の夢を応援する為と自己を正当化させ、気に留めないでいた。
しかし今、その才能に見合わぬ大きすぎる夢を抱いた男の末路を見てしまった以上。
霊夢は自分の心の中に、こうした可愛らしい本音が残されている事を認めざるを得なかった。

霊夢「(――魔理沙。私はやっぱり……あんたをここで、失いたくない)」

自分の望みは恐らく、いや――間違い無く、魔理沙の夢にとって障害でしかない。
しかし霊夢は一方で、こうも考えていた。
だけどそれなら偶には、自分の夢を魔理沙に押し付けたって良い筈だ……と。
現状維持を嫌い、常に高みを目指し続ける森崎。魔理沙。中山政男。それに続く者達。
それらの者達と実際に会い、戦い、交流し、そして霊夢は気付く。

霊夢「(私には夢なんて全く無いと思ってたけど、あったわ。夢。それは――)」

――願わくば、これまで通りの穏やかな、何も変わりない平凡な生活を。
何かを失い、何かを切り捨てる事の無い、いつも通りの日常を。

霊夢の夢は、特別過ぎる博麗の巫女が考えたとは思えないまでに、平凡かつ陳腐なものだった。
だが、年頃の少女が、こうした平穏を夢として願う事は罪なのだろうか。
その是非は据え置いたまま、時間は進み、そして――。



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0ch BBS 2007-01-24