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【もう昨日には】鈴仙奮闘記32【戻れない】


[566]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/07(土) 23:41:29 ID:???
藍「私の計算では、……幻想郷と外界とを隔てる結界は、この大会が終了した後、恐らく間もなく崩壊するでしょう。
そこから先、妖怪達は、人間達は……どうなるか、私には皆目見当がつきません。
外界の富を得て、新たな進化を遂げるか、新たな文化と常識に適応できず消え去るか。
――いずれにせよ分かる事はただ一つ。
紫様が愛し、私もまた愛した。そしてもしかしたら、他の皆が愛した幻想郷は、その形を大きく変える事になるという事のみです」

紫「……もう昨日には、戻れないのね」

紫は先程までよりは穏やかな口調で、藍の結論を一言で纏めた。
藍は静かに頷きつつ紫に近づき、彼女の自分以上に細い身体を静かに抱き寄せようとした。
そうでもしないと、彼女がどこかへ消え失せてしまいそうだったからだ。
主に対する無礼だとか、そうした事を考える余裕は今の藍には無かった。

――しかし。

紫「――藍、待ちなさい。貴女の発言はおよそ正解だけど……間違いが一つある事に気付いたわ」

藍「……!?」

その折、紫が下界を見下ろしながら、かつての煌めきを取り戻しつつそう言い放った。
唐突に覚醒したように、ビクンと体を震わせた彼女の姿に、藍は思わずたじろぐ。
動揺を見せた藍に対し、紫は上機嫌で――遥か下界のフィールドを指差した。

紫「貴女は私の計画が『完璧に』破綻したと言ったけれど。正確には――『半分は』破綻しただけだったみたいよ?」

紫が指差した先には――博麗の巫女が居た。
しかし彼女は魔理沙を失って以降プレーに精彩さを欠き、観客から罵詈雑言を浴びせられていた筈だ。
それにも関わらず何故、主は博麗の巫女を見て『半分は』成功したと言えるのだろうか。

藍「――こ、これは。彼女が放たんとしているシュートは、もしや……!?」

藍が抱いたその疑問への答えは、巫女の表情と――彼女が試合終了間際に放ったシュートが、的確に表していた。


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0ch BBS 2007-01-24