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【もう昨日には】鈴仙奮闘記32【戻れない】


[622]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/12(木) 01:10:01 ID:F2bRHtZM
鈴仙「(……今日の勝利は、私一人とか、誰か一人とか。そんな勝利じゃなかったと思うし……これが一番よね)」

鈴仙はその拍手を受け、改めて幸せな気持ちが膨らむ。これで良いと思った。
自分はまだ弱い。それはこれまでの試合は勿論、その集大成であった博麗連合との試合でも感じた。
けれど、今この勝利が味わえているのは、自分が弱かったからだとも考えていた。
弱かったからこそ、誰かの力を借りて、信じて。そして自分の持てる全ての力を出せて。
――その結果、勝利を掴めたという事実を、鈴仙は知っていた。


*****

針妙丸「れーむ、お疲れっ! 負けちゃったけど楽しかったよ?」

アリス「――魔理沙は今、医務室で眠っているわ。死んだようにね」

霊夢「……そう」

――そして鈴仙が喜びを噛み締める一方、博麗連合はいよいよ絶望的なムードが漂っていた。
敗北そのものへの絶望では無い。敗北を機に、彼女達は一気に大きく変わりつつあった。
その変化が昨日までの暢気な平穏さを愛す者達にとっては、絶望的なものだったからだ。

森崎「ふん。負けたか。まぁ良いさ、次に勝てば良いだけだ……――ッ!?」

タッ、……グラリッ! ……バタンッ!

天子「ちょ、ちょっとー! 何いきなりぶっ倒れてる訳!?」

小町「……いんや。これは――魔理沙に続き、急患第二号かもしれんな」

萃香「それじゃ、私が医務室まで運ぼうかい?」


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