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【もう昨日には】鈴仙奮闘記32【戻れない】


[623]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/12(木) 01:11:20 ID:???
………グッ。ムクリ。

森崎「……おめーら。本当に大袈裟だな、妖怪の癖してよ。ちょっと眩暈がしただけだってば。
それより、席に戻ろうぜ。俺様の最優秀GK受賞の瞬間が見れなくなっちまう」

ユラリ……コツ、コツ、コツ……。

衣玖「――およよ。行っちゃいました」

天子「全く、人間ってのは一々ぶっ倒れないと気がすまないのかしらね?」

中里「(……いや。森崎は。あやつはそんな眩暈なぞする貧弱な奴ではゴザらん。
恐らくは今も――耐えているのでゴザろう。自分がけが人では無く選手として、1秒でも長く存在したいが為に)」

その絶望の中心は森崎だった。
不退転の精神を持ち、どんな時も決してその不敵な表情を崩さなかった彼が試合後の今、
幾人かのチームメイトに心配される程に衰弱している事は、
霊夢が心を捨て、魔理沙が足を失った状態の博麗連合に、更なる絶望を与えるには充分だった。

コツ、コツ……グラリ……バタン。

森崎「(あれ……? おかしいな。身体に力が入らん。試合中の痛みはもうとっくに消えたのに)」

誰もが否定したがり、また本人はもっとも頑なに否定するだろうが。
――森崎の全身は、今大会における無数の全力プレーの負荷に耐え切れず、壊れつつある。
試合に敗北したとはいえ、霊夢と並び立つという夢を叶えた魔理沙とは違い。
志半ばでの破滅が運命付けられた森崎の方が、今現在、より大きな絶望を秘めているのは皮肉だった。

森崎「(――ま、この後寝れば治るか。……治る、よな? 念を入れて、前夜には病院にも行った訳だし)」

――だけど。次に貴方がサッカーをした場合。貴方の腰は再びその強烈な衝撃によって、間違い無く歪むでしょう。
そう確かに宣告され、自身もまた受け止めていた事実すら嘲笑いながら、亡国の狂王は観客席に着いた。


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0ch BBS 2007-01-24