【悪運悪待】私の巫女様11【悪撃悪手】

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【悪運悪待】私の巫女様11【悪撃悪手】

[676]私の巫女様 ◆Miko/icOEk ：2016/03/05(土) 23:25:24 ID:???
負傷しても、いや重症を負っても戦い続けた宮永さん。
……思えば、ベンチに下げられても選手交代をしなかったのは。
もしクロスが上がった時、決められるのが宮永さんしか居なかったのでは？
重傷者であっても、それでも依存せざるを得なかった。
それが……。

原村　和
「いえ……咲さんを引っ込めてたら、一生恨まれてたかも知れませんね」

君代　命
「恨まれ……恨まれる？　一生？」

恨まれる。
ケガをしてベンチに下げるだけで、恨まれる……？

君代　命
「ケガをしてでも出なきゃいけない、そんな理由が宮永さんに？」

私の問いに、非常に答えづらそうに顔をしかめる原村さん。
言いたいが、言ってはいけない。　口を動かしてはいけない。
そんな思いが表情だけで読み取れる。

原村さんというのは、外見に反して大変な負けず嫌いで――
なおかつ、正直な、素直な人なのかもしれない。

しばらくモゴモゴと口を動かすだけだった原村さんが、ようやっと口を開く。

原村　和
「私の口からは言えないのですが……
　咲さんには、どうしても全国に行かなきゃいけない理由があったんです。
　――サッカーで、です。　それも来年までにはって時間制限付きで」

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