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【レイセン】鈴仙奮闘記33【アレアレオー】
[882]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/01/10(日) 01:14:18 ID:9wczJTnk
輝夜「ごめんね。……ほんとうに……ごめんなさい。――私、変われなくって……。変わるのが、怖くって……!」
魅魔「…………!」
輝夜が眼に大きな涙を湛えながら、大きく肩を震わせていた事に、魅魔はこの時始めて気付いた。
そして同時に察した。これまでの彼女の傲慢かつ超然とした態度は、
単に魅魔を試しているだけでも、単に性格が悪いだけでも無いと。
魅魔「(――彼女は、怖かったんだ……。永琳が苦しみ、鈴仙が出て行き、今が変わる事が。
そして何より。それを怖いと思っている自分自身の弱さを認識する事が。彼女はずっと、怖いと思っていたんだ……)」
蓬莱の人の形は正確に言うと不老不死では無い。
ただ単に、世のあらゆる変化を拒み、永久の停滞を受け入れるのみが本質。
そして輝夜は絶望していた。好奇心旺盛で変化を愛しながらも、
蓬莱人としての呪い染みた枷から逃げ出せないという事実に――。
魅魔「(――あたしが彼女に出来る事は、もはや何も無い。強いて出来る事があるとしたら、祈る事だけだ。
彼女が不変の呪いから解放され。その本心の本心から、
あのうざったい笑顔を浮かべる、その日がやって来る事を……)」
魅魔は人を恨み、世界を恨む悪霊だ。しかし、この時ばかりは輝夜の安寧を心から願った。
それは魅魔自身も気づかぬ内に、輝夜の魅力に当てられていたからか、それとも、もう少し安っぽい同情か。
――その動機は何であれ、魅魔が確かに言える事は一つ。
彼女が最後に流した涙は、普段の暗君でも、適時の賢君による物では断じて無く。
無力な一人の少女による、等身大の感情による涙であったという事実のみだった。
*輝夜は入団してくれませんでした。
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0ch BBS 2007-01-24