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【せまる】ライ滝第三十六話【ヒューガー】


[370]ラインライダー滝 ◆70dlk5OpP6 :2016/04/17(日) 22:56:56 ID:???

 一方、再びリードを許した頑駄無サイドは重苦しい空気に包まれていた。

アムロ(騎場のあの物言い、恐らくこちらを挑発してキラやジュドーに打たせる腹積もりもあるのだろう。
    悔しいが末次を相手にあの二人がゴールを奪うのは実際難しい。
    ガロードを徹底マークされるとなると厳しい勝負になりそうだ)

シン「クソ、中盤を抑える事は出来ても一度攻められると止め切れない……」

ドモン「打ち損なったと油断した結果がこれか……不覚……っ!」

刹那(俺は……何をやっている……)

 ここまでの戦いを経て、頑駄無の選手達は生半可なプレイでこの先スコアを巻き返す事が難しいのだと理解していたのだ。
 中でも特に刹那の落胆は大きかった。それは、彼が頑駄無の選手の中でも特殊な経歴の持ち主であったからである。
 刹那・F・セイエイ、彼は元々日本人ではない。中東のクルジスという国で生まれ育っていた。
 そこで刹那は少年時代にテロ組織によって少年兵に仕立てられており、幼少から凄惨な戦いの中を生きていたのだ。
 テロ組織に神の名の元に戦う事を刷り込まれていた刹那であったが、彼は過酷な戦いの中この世界に神がいない事を知る。
 そして数年前、テロ組織から切り捨てられた刹那は「紛争根絶」を掲げる武装組織にスカウトされ、
この世に存在しない神に代わり自らが平和とは程遠いこの世界の「歪み」を破壊する者となったのであった。
 そんな刹那が頑駄無やってきた理由はただ一つ。
 世界に紛争を巻き起こすショッカーを始めとした秘密結社がこぞって重要視している日本を監視する為である。
 その為に学生に扮し怪しまれぬようクラブ活動にも参加していた刹那であるが、頑駄無での生活は非常に大きな影響を与えていた。
 平和という物を体感した事のなかった刹那は、仲間達と過ごす中己が目指す平和な世界の具体的ヴィジョンを見出せるようになったのだ。
 滝やギリアムから世界滅亡の危機と日本サッカー協会の腐敗の話を聞かされたのは正にそんな時の事だった。
 世界の滅亡というオカルト極まる話はともかく、
自らが平和の象徴と見たサッカーを私利私欲で弄ぶサッカー協会に対し刹那がどんな感情を抱いたか、説明するまでもないだろう。
 故に刹那はsingular Herosの一員として世界の歪みと戦う事に強い使命感を持っていたのだが、
だからこそこの試合でまるで攻撃を防げない自分に対し強い絶望感を抱いてしまったのである。


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0ch BBS 2007-01-24