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【契約書に名前】鈴仙奮闘記34【書いてみて】


[697]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/01/25(月) 22:49:40 ID:???
C:「……それが何? だから彼らを弱者として侮っても良いと?」

私はせめてもの反抗として、吐き捨てるように翼君にそう言ってやった。
それは、私自身がかつて弱者だったが故にした、単なる同情かもしれなかった。
――しかし、結果として私の反抗は徒労に終わった。

……ニコッ!

翼「それは違うよ、魂魄さん。彼らもサッカーに命を賭けてるんだ。
   そんなライバル達を侮るなんて、するわけないよ」

翼君は不機嫌になるでもなく、冷やかに無視するだけでも無く――笑った。
成程確かに、その純真な笑顔からは蔑みとか傲慢とかとは無縁に見える。
そして、その笑顔は余りに真っ直ぐ過ぎるが故に、他のどんな感情よりも恐ろしかった。

翼「俺はむしろ、悲しいと思ってるんだ。彼らだって俺や魂魄さんと同じくらい努力しているのに、
  何時まで経っても低レベルなサッカーから、どうしても抜け出せない。……本当に可哀想だと思ってる。
  ……だけど、石崎君と再開して気付いたんだ。それを救うのが、俺の仕事なんだって」

翼君の表情から、僅かな陶酔が生まれた。それは貧しく病める者達に施しを与える聖人のようだった。

翼「俺は、事実として弱い彼らを救って……つまり、励ましてあげる必要があると思うんだ。
  がんばれ、がんばれって。君たちでも俺みたくサッカーを愛すれば、きっと上手くなれるぞ……って。
  だから魂魄さん、誤解しないで。俺はパルメイラスを侮ってるんじゃないんだよ。
  むしろ使命感に燃えてたんだ。俺が、可哀想な彼らに、正しいサッカーを教えてあげなきゃ……って!」

妖夢「………」


0ch BBS 2007-01-24