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【契約書に名前】鈴仙奮闘記34【書いてみて】


[988]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/19(金) 00:28:25 ID:LsKf1KU2
すんなり薬の中身を教えてくれたのも意外だったが、その成分についてはもっと意外だった。
施設の名前とか、周囲の雰囲気とか、職員の台詞回し等から、
すっかりここが悪魔の施設だと考えてた鈴仙は、
人間の臓物やら麻薬成分やらが入っているとか言われても驚く気は無かったが、
その平和的な内容に逆に驚いてしまう。……いや、別に喜ぶべき事なのだが。

職員「この研究所では、自然由来の成分の、人体における効果について研究している。
   そして近年、茶葉にのみ多く含まれるテアニンが、リラックス効果や集中効果を高めるという報告が出ている。
   だから、その濃縮サプリメントを治験する必要があった」

鈴仙「……はぁ。ですけど、テアニンにしては穏やかじゃない色と味してませんでした?
   どっちかって言うと、ヒトのプラセンタ的な何かみたいな」

職員「あれは飲みやすさを考慮して、研究所の方で着色・風味加工をしたのだが。
    ……口に合わなかったならば、謝罪する」

鈴仙「べ、別にそんなお辞儀しなくて良いですけど……。じゃ、じゃあ。研究所で蠢いてた謎な生物は!?
    あんなん、私今まで見た事ないですよ!?」

職員「あれは我々とは別の部署が収集している、絶滅危惧種となった海洋生物のサンプルだ。
    確かに、民間では見かけない種も居るが」

鈴仙「そ、そうっすか……(――考えてみれば、幻想郷に海って無いし。
    月の静かの海にも、基本は穢れたる生命が住まう事は無かったし……私が知らないのも、当たり前かぁ)」

鈴仙は最終的に、ぶっきらぼうながらも意外と律儀な職員に出口まで見送られてバイトを終えた。

鈴仙「(う、ううーん。私は良い発想を得たし、研究所は別にマトモな所で良かったのに。
    どうしてこうも腑に落ちないのかしら。何というか、『生命科学研究所』って言うからには、
    モンスター化した職員とか、ヤバイ思考の所長とかが居て欲しかったような……)」

――円満にバイトを終え、多額の収入を得た筈の鈴仙は……しかし何故か、最後まで首をかしげていた。


0ch BBS 2007-01-24