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【新天地は】鈴仙奮闘記35【魔境】


[107]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/25(木) 00:09:31 ID:YwzlSRFY
暫く考えた結果、鈴仙はこの誘いに対して首を縦に振る。
そこには、大会を前にしてコリンチャンスの責任者(?)が、痴漢容疑で逮捕されるのを防ぐためが大きかったが。

鈴仙「(……コーチの考えてる事は相変わらず酷いけど。
    外は暑いし、たまにはバイトを休みたかったし――ついて行くのも、悪くはないかなぁ)

……実は鈴仙自身も、この暑さを紛らわせたいという気持ちが、全くない訳ではなかった。
そして――。


*****

〜サンパウロ・市民海水浴場〜

鈴仙「うわぁ……。水が水平線の果てまで続いてる!」

コーチ「むほぉ! ズギミのチャンネーが一杯じゃのう! ムホ、ムホホ!」

鈴仙「(ズギミ……? ――ああ、水着ね。しかし、知り合いながらヤバい表情してるわね、この爺さん……)」

――鈴仙達コリンチャンス一行(2名)は、スラム街から歩いて30分の所にある海水浴場へとやってきた。
観光客向けと言うよりは市民の為に開かれたそこは、海の色も若干澱んでいるし、
パラソルとかリクライニングチェアのような気の利いたアイテムは無い。
しかし、それでもサンパウロ市民と思われる多くの人間達が集まり、泳ぎや日焼け、そしてサーフィングを楽しんでいた。

コーチ「そんじゃ、ワシは今からナンパして来るからこれで。
     お前さんも夕方まで、自由に遊んでて良いゾイ。……グヒヒ」

鈴仙「遊ぶって。……私は、練習して上手くならなきゃいけないのに……」


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