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【新天地は】鈴仙奮闘記35【魔境】


[118]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/26(金) 00:53:20 ID:DUr+KBLQ
そして少年の方も鈴仙の睨みに別の意図を感じ、やみくもに愛の言葉を囁くのを止めて、
丁度足元に転がって来たビーチボールを足でトラップして、

少年「――ほら。俺と遊ぼうぜ? まずはサッカーだ。君は、このボールに触れられたら勝ちだ」

タッ……! シュパァッ!

少年「ほら。どうだ! 君にとっては、まるで魔法のようなドリブルだろう?
    取れたら俺が、君に何でもしてあげるぜ!」

――鮮やかな足技を見せながら、少年は鈴仙に対し、
タックルへと向かうよう挑発をしてみせた。
……この一連の動きで、鈴仙は漸く思い出した。

鈴仙「(……思い出した。彼の名は――ネイ! 妖夢達サンパウロに負けたチーム。
     パルメイラスの中核選手じゃない!)」

そして同時に、鈴仙を舐め切った様子の少年――ネイを見てこう思った。

鈴仙「(……突然声なんて掛けて私を驚かせた罰よ。
    人を勝手にかよわい女の子扱いして、粋がっているようだけど。
    ――それを逆手にとって、驚かせてやるんだから!)……じゃあ、取りに行きますね」

タッ……

ネイ「ほらほら、取れるモンなら取ってみな〜(――おや。素人にしてはフォームが良いな。
   ――いや、単に良いってレベルじゃない。これじゃまるで、素人じゃなくて……!?)」

鈴仙「――私だって一応、あんたと同じプロ候補生なのよ! 負けてたまるモンですか!」

ダダダッ、ズザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!


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