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【新天地は】鈴仙奮闘記35【魔境】


[174]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 00:56:40 ID:???
ネイ「……………」

鈴仙の真摯な言葉に、ネイは言葉を詰まらせた。
てっきり別のナンパ文句なり弁解なりがひょいと出てくると思ったのに、
まるで年相応の少年らしく、彼は鈴仙の目をじっと見つめて呆けている。

鈴仙「ど、どうしたのよ。なんかそんな風になったら、私が悪い奴みたいじゃん」

今度は罪悪感を覚えた鈴仙が慌てる番だった。

ネイ「……素敵だ」

しかしそんな鈴仙を尻目に、ネイはますます症状を悪化させていた。
そしてそれは、鈴仙をますます慌てさせる羽目になった。

ネイ「――正直、この前のビーチで会った時から、君は何か違う。
   ……そう思っていたし。それで今日もこうして話す機会を設けたかったのだけれど。
   俺はどうも、君に本気で惚れちまったみたいだ」

鈴仙「……ど、どうせそれも含めてナンパの定番フレーズなんでしょ。
   遊びっぽいポーズから、急に真面目ぶっても遅いんだからね」

ネイ「そんな事ない。俺はマジだ。……故郷に彼氏とかは居るのかい?」

鈴仙「ど、どーせいないわよ。私、男の人とそういうのって何かイヤだし」

ネイ「それなら、俺が教えてあげるよ。ああ、絶対に君を楽しませてあげるさ」

ネイは鈴仙の手を取った。鈴仙は背筋がぞわっとした。
ネイに対して嫌悪感を覚えているというよりは、自分が異性とこうなる事について、慣れていないし嫌だった。


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