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【新天地は】鈴仙奮闘記35【魔境】


[179]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/03(木) 01:03:22 ID:???

コーチ「誰じゃ? お前さんは……ワシはそんないかつい顔なんて、覚えとらんゾイ」

それに対するコーチの反論はあまりに弱弱しい。エベルトンは無視して続けた。

エベルトン「そして、俺の奴に対する羨望は、選手引退後にいよいよ大きくなった。
       サッカー以外は艦船いじり位しか取り得の無かった俺と違い、
       アイツは医師免許を持っていた。その上、高い技術と高潔な精神を持っていた。
       ――俺が落ちぶれて、奴が医師兼監督として輝いたのは、ごく当然の帰結だったな」

エベルトンは既に二本目のピンガに手を着けていた。

エベルトン「しかし、奴には巨大すぎる欠点があったのさ。……そう、欠点だ。
       ――要するにアイツは、あまりに高潔すぎて、理想が高すぎたから。
       コリンチャンスとサンパウロの患者を救うだけじゃ、足りなかったんだ。
       奴が医師とサッカー監督に加え、政治活動にのめり込むのは時間の問題だった」

コーチ「グヒ、グヒヒ……。ぱ、ぱぱぱ、パイオツのカイデーのチャンネーじゃゾイ……グヒヒ……」

エベルトンを尻目に、コーチはお気に入りの雑誌を逆さに開いていた。

エベルトン「『サッカーで世界を変える、私はサッカーで世界を平和にするんだ』
       ……それは、奴の口癖だった。俺は、そんな事をのたまうアイツを笑って見ていた。
       しかし、コリンチャンスが勝ち続け、サンパウロ市の平均寿命が有意に伸び、
       政治活動への賛同者が次第に集まり出してから、多くの者は奴の言葉を信じた。
       『ドトール監督を次の大統領に!』……真顔でそう言うサンパウロ市民は、当時はとても多かった」


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0ch BBS 2007-01-24