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【新天地は】鈴仙奮闘記35【魔境】


[540]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/03/22(火) 00:07:26 ID:???
A:「……いい試合だったわ。どうもありがとう」無難に声を掛ける。

メオン「ぐっ……!」

黙っているには嫌にしても、気の利いた言葉は思いつかない。
かと言って洒落た皮肉を言う気にもなれない。
そうなった鈴仙は、彼に対してごく月並みな言葉を述べるだけに留めた。
無論、その月並みな言葉こそが彼の神経を逆撫でする事も知っていたが、仕方が無い。
不器用な鈴仙には、これ以上の良い選択が思いつかなかったのだから。

メオン「……貴様には、どうせ分かるまい」

――吐き捨てるように最後にそう言ったメオンに対し、鈴仙は「違う」と思った。

鈴仙「(私だって、一歩間違えればメオン君と同じような立場になっていた。
    ううん、それだけじゃない。きっとこれからも……いつ、私がこうなってもおかしくない)」

鈴仙にとって、敗者を弱者として切り捨てる事が難しかった。
弱い立場から成長して来た彼女自身、敗者の惨めな気持ちが良く理解できたからだ。
そうした感情は、森崎のような者にとっては単なる「弱さ」として一蹴されるかもしれない。
しかし、鈴仙は自分がメオンに対してそうした感情を見せた事を恥じる気は全く無かった。

鈴仙「(――中山さんは言ってくれた。そうした弱さこそが私の強さだって。
    それに、ルナティックスの皆も、そんな弱い私について来てくれた……!)」

何故なら、鈴仙はこれまでの道程で既に学んでいたからだ。
そうした弱さこそが自分の強さであり、
そんな自分を仲間として愛してくれる者は、自分の周りに必ず居るのだと言うことを。


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