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【新天地は】鈴仙奮闘記35【魔境】


[66]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/02/22(月) 23:46:32 ID:keQoJ4EU
女性「貴女が、ジャポーンから来た、鈴仙・優曇華院・イナバさんですね?
    ああ、いえ! お話はこの素敵なジェントルマンから聞いておりますゆえ」

コーチ「グヒヒ……ワシ、素敵かのう?」

鈴仙「(ちょっとおだてられた位で、照れてんじゃないわよ……)」

しかし、その女性の目的が違う事はすぐにわかった。
キャスケット帽から覗かせるショートボブの黒髪を少しだけ揺らし、
彼女は鈴仙に対してずかずかと近寄った。

女性「わたくし、こう言った者でして」

女性は鈴仙に対して名刺を差し出した。名刺にはこう書かれていた。

鈴仙「サッカー派ルポライター、アヤソフィア・シェマリー……?」

アヤソフィア「イエース! 私、日系記者のアヤソフィアと言います。鈴仙さん、どうぞお見知りおきを」

鈴仙「…………」

ここで漸く、鈍い鈴仙でも気付いた。

鈴仙「(――私、この人、見た事ある……)」

アヤソフィアと名乗る女性は確かに美人であり、どうやらスラム街の荒くれがかくも集まっているのも、
ひとえに彼女の外見に惹かれた為である事は容易に想像できた。
そして、鈴仙はこうしてまじまじと近くで彼女の顔を見れた事で、胸中に抱いた疑問を速やかに確信へと変える事が出来た。


鈴仙「――あんた。もしかしてブン屋の射命丸じゃ……」


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0ch BBS 2007-01-24