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【秋空模様の】鈴仙奮闘記36【仏蘭西人形】
[618]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/06/05(日) 01:48:09 ID:xzJA8fMk
静葉は理知的で冷静な神だった。それに加えて元々の信仰不足も相まって、
彼女は無意識的にも意識的にも、物事について打算的な考えを持っていなかっただろうか。
例えば、反町が自分を好いてくれれば、自分への信仰が困る事は無い。
更には、そんな反町が活躍してくれれば、自分への信仰はもっと集まるのではないか……と。
その仮定の上で言えば、反町の不振を見た静葉は、彼に対して失望の念を抱いてしまい――。
穣子「一樹くーーーーーん! チャンスはまだまだこれからだよーーーーっ!」
静葉「(――あの何も疑う事を知らないような純朴な声は……穣子!)」
――そんな時に、岬に向かって必死に駆けていく穣子の姿が見え、静葉の黒い思考は中断された。
オータムスカイラブをするには、距離が離れすぎているが、単身カットに行く事ならできる。
そう思ったらしい彼女は持ち場を離れ、岬の放つパスコースに遠くから割り込もうとしていた。
そして同時に、静葉は理解した。何故反町が、この妹に対して惹かれているのか、その理由を。
静葉「……私達の感情が、損得勘定で揺り動かされるようなものであるならば。
それは決して、感情とは呼べない。貴方が恐れる必要のある、怒りとか悲しみは起こり得ない。
当然、それを貴方みたいな第三者が分析して、その正体が損得勘定であると解釈する事はできる。
――だけど、それはあくまで筋の通った解釈に過ぎない。真実とは限らない。
今、私が――私達がこうして動いている事の全てを証明できるとは、限らない……!」
バッ!
静葉は黒い感情を覚えてしまった自分への後悔を胸に、大きく飛んだ。
妹には負けてしまうだろうが、今からでも負けたくないと思った。
穣子「私達だって、一樹君だって、他の皆だって全知全能の神様なんかじゃない。
悪い所は沢山あるし、困ってしまう事だって沢山ある。
だけど、互いの悪い所は認め合って、決して否定なんてしちゃいけない。
互いに困っている時は、手を取り合わなくちゃいけない。
――それが愛なんだよ。互いを信じあう、本当の信仰の心なんだよ……!」
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0ch BBS 2007-01-24