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【秋空模様の】鈴仙奮闘記36【仏蘭西人形】


[799]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/20(月) 00:18:11 ID:???
早苗(観客席)「(……今のって、もしかして。身を挺して彼の――阿部士君の命を救ったんじゃないかしら)」

そして、こうした反町のプレーに、早苗は興味を抱いていた。
早苗にとっては反町が、圧倒的な才能により、自分のこれまでの全てを否定され、
しかしそれにも関わらず、出来る限りの精一杯をやろうとしている風に映った。

早苗(観客席)「(私も、頑張らなくちゃ。自分達を倒したチームが全国の場でアッサリ敗北しようとも。
          ……私の才能が足りず、神奈子様と諏訪子様をこの現実の地に留められなくても。
          それでも、できる限りの事をしなくちゃいけない。それが、私の役目である以上は)」

その姿は、自分の才能が井の中の蛙である事を感じていた早苗にとって、勇気付けられる物だった。
例え真実が偶然であったとしても構わない。反町は間違い無く、人の命を救ったのだから。

早苗(観客席)「(……会える事は二度と無いだろうけど。反町君に会えたら、お礼を言わなくちゃいけませんね)」

――試合は6−0で東邦学園が圧勝した。
この試合によって東京〜埼玉間に不仲が生じ、およそ8億もの経済損失が生じた事や、
ヒューガーが大手広告代理店やマスコミ、果ては政府を利用し、若き少年達への暴行をもみ消した事は、
これから日を待たずに幻想入りした早苗にとってはどうでも良かった。

ただ、華々しくも無いどころか反則を取られるような、そんなしょうもないプレーを通じて、
自分に勇気を与えてくれた少年に、一方的な感謝を伝えたかった。
そんな些細な未練を、早苗はこれまでずっと隠し持ち――。


……早苗はいつしか、彼に対し、単なる感謝以上の恋慕を抱いている事に気付いてしまった。


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0ch BBS 2007-01-24