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【秋空模様の】鈴仙奮闘記36【仏蘭西人形】


[807]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/21(火) 23:47:07 ID:5xxKxztU

反町「……」

反町は暫くぼうっとしたまま、立ち尽くしていた。
この試合が彼に与えた肉体的・精神的疲労はそれだけに耐えがたいものだった。

ピエール「………」

視界には、恐らくは自分と同じような面持ちで佇むピエールと。

早苗「はぁぁ……。負けちゃった。勝てると思ってたんですけど」

普段通りの様子であっけらかんとした風に見える早苗、そして……。

アリス「(これってユニフォームを交換する的な流れのアレよね……?
     ユニフォーム交換を経て、私達は真のライバル(トモダチ)になるのよね……?)」ワキワキ

反町「(アリスさんは何か楽しそうで羨ましいなぁ……)」

いつでもどこでもユニフォームを脱ぐ準備をしているアリスさん位しか居なかった。
ちなみにこの試合にユニフォームは無いため、果たして彼女が何を交換する気でいるのか不明である。
この中で、反町が一番興味を抱いていたのは――今回の試合の元凶でもあるピエールだった。

反町「(俺は……何も知らない。この試合に隠された思惑も、それに巻き込まれた人の考えも……)」

反町は結局、彼がどんな目的で動き、目的を果たせず敗北した今、どんな事を思っているのかを未だ知らない。
試合前、金持ちは良くないと呟いた意外に、その思いを汲み取れる材料が無い。
だからこそ、彼と一度、話をしてみたいと思った。


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