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【熱戦烈戦】鈴仙奮闘記37【超激戦】


[767]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/02(金) 01:20:00 ID:nDfqGhJk
C:「私も、昔はエリート戦士のつもりだったんだけどね」

鈴仙「………私も、昔はエリート戦士のつもりだったんだけどね」

鈴仙は、ザガロの事を笑う気にはなれなかった。
地面に這い蹲って涙を流す彼は、どこか昔の自分と似ている気がしたからだ。

鈴仙「小さい頃は勉強もスポーツもいつも一番。軍事学校でも首席。
    そのまま玉兎の中でも最たる名誉の一つとされる、綿月家の従者となって――。
    あの頃の私ほど、痛々しかったヤツはいないと思うわ」

ザガロ「……」

鈴仙「だからこそ。そこから逃げ出してしまった後――私には何も無いように思えた。
    周囲から評価される自分こそが全てだと、信じて疑わなかったから」

そう思っていたのは決して大昔の事ではない。
僅か1年ほど前――中山やパスカルと出会う少し前までは、
卑屈さで外面は取り繕っていても、鈴仙の内面は空虚さで溢れていた。

鈴仙「だけど……人は。いや、私を人って言うべきなのかは置いといて。
    いやいや、でもエネルギー波を出したり瞬間移動する奴らと比べると大分人間よね……私。
    まあ、それは置いといて。――人は、環境によって変わるもの。
    だから、自分はエリートだとか、凡人だとか、下級戦士だとか。そんな風に区切っても意味が無いと思うわ」


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