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【熱戦烈戦】鈴仙奮闘記37【超激戦】


[787]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/06(火) 23:03:35 ID:???

鈴仙「さてと……行かなくちゃ。皆今頃、ホテルに帰っちゃってるかなぁ」

これ以上、細かい事を考える気もしなかった。鈴仙は慌てて控室に残されていた自分のカバンを手にとり、
そのままスタジアムを去る事にした。

タッタッタッ……ドシン!

鈴仙「あいたっ、ごめんなさーい」

少年「……………」

タッタッタッ……。

――スタジアムの入り口で人とぶつかった気もしたが、鈴仙は気にも留めずにそそくさと立ち去る。
人口の多いブラジルでは人との接触(あるいはそれに伴うひったくりも)など日常茶飯事だ。
サイフの所在だけ確認して安心した鈴仙は、仲間と合流する為に再び走り出した。

少年「…………」

そして、その少年は鈴仙とぶつかった事にも気をとめず、案山子のようにスタジアムの外を見ていた。
正確には、鈴仙が彼とぶつかる前にすれ違った、「とある人物」の影に夢中となっていた。
オレンジに近い茶髪を靡かせて、彼は白昼夢に浮かれたように、繰り返しその名を呟いた。



少年「やっと見つけた。……アーサー」




                                        〜鈴仙の章 その2 終わり〜 


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