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【ウドンゲ春の】鈴仙奮闘記38【天パ祭り】
[75]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/11/04(金) 00:58:42 ID:???
−歓楽街・外−
佳歩「……ううん……す、すみません二人とも。私、とってもはしたない所を……」
妹紅の店を出て幾許もないうちに佳歩は目を覚ました。
元々酒は一滴も飲んでないため、顔も赤く無く、表情はしっかりとしている。
つかさ「気にしないで、佳歩ちゃん。あなたは間違った事は言っていない……と、私は思うわ」
てゐ「佳歩は頭は良い筈だけど、突っ走りがちなのは分かってるからね。
ディアスの事でも勝手に色々考えて悩んで、そんでもって間違ってる!って思ったんだろ?
そうやって色々思える事は、年よりの私にゃできない事だ。自信を持ちな。
……まあ。オトナになるにはTPOってのを弁えんのも大事だけどね」
佳歩を慰めながら、てゐとつかさは佳歩の両肩を持って夜の街を歩く。
まだ遅い時間では無いとは言え、少女三人の夜歩きは危険だ。
一刻も早く寮へと戻るべく、その足並みは早い。
タッタッタッ……。
天パの男「ハッハァ! 悪いな、横通るぜ!」
寮へと向かう狭い道――近道だ――を進む時、横を一人の男が通って行ったが、
眠たげな佳歩の介抱で必死なてゐとつかさは意に介さない。
人通りの少ない道の筈だが、常にゼロではあるまい。こうして誰かと道を同じくする事位あるだろう。
……彼女達がそう考えるのは不思議では無かった。
――しかし、この時佳歩達はまだ知らない。自分達の脇を通り抜けた盗人を巡って、
ちょっとした困難と、新たなる友情の萌芽が待ち受けている事を。
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0ch BBS 2007-01-24