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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】


[143]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/04/22(土) 21:43:21 ID:???
アヤソフィアの考えと、鈴仙の答えはまさしく正反対と言えた。
力を求める事への虚無感を訴えるアヤソフィアに対し、虚無があるからこそ前に進めるという鈴仙は、
些か前向き過ぎるかもしれない。しかしそれは、決して場当たり的な発言ではなく。
力を得る事に悩みながらも、常に前へと進み続けた親友にして恩人達――中山やパスカルの考えを引き継ぎ、
それを昇華してみせた、今の鈴仙だからこそ言える、実体の籠った言葉だった。

アヤソフィア「……はぁ」

しかし。そんな鈴仙の熱も、……今のアヤソフィアには届かない。
彼女は小さく溜息をついて、いつもの軽薄そうな笑みを取り戻しながら、

アヤソフィア「――鈴仙さんに同意を求めた私がバカでした。
        忘れてました。あなたが底抜けののんき者だったって事を」

鈴仙「な、何よ……! 折角、人が真面目に考えてあげたのにその言い方!」

アヤソフィア「いえいえ。鈴仙さんが強い人だというのは、私も良く分かりましたよ。
        『底抜けののんき者』は、素直じゃない私なりの、一種の褒め言葉ですから。
        そして……改めて分からされました。私が、弱い人だって事をね」

フフ……と、小さく、そして自嘲的な笑い声を立てる。

鈴仙「……弱くても、いいじゃない。これから、強くなっていけば良いのよ」

それに対して、鈴仙はやっぱり手を差し伸べたいと思った。
この少女は、何か、自分には分からない事を追い求めている。
けれど彼女の目的に、自分も協力できるのではないか。……そう感じられたのだ。しかし。


アヤソフィア「――いいえ。無理です。私は、あなた方と同じ道を進む事はできません」



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