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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】
[223]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/04(日) 02:20:12 ID:VGm+CJsU
「私達をおびき寄せる為の放言だとして。一体なぜ、そんな事をする必要があるのか。
その答えが見えてこない以上、ハメられたかどうかについて検討する事は不毛よ、お燐」
「は、はい。そうですよね。結局、この館で何が起きるのか――それが見えないと、何にも始まらないっていうか」
しかし、こんな時はさとり様がとても頼りになる。
元々非常に賢い上、人の心を読んで分析する能力は間違いなくこうした状況下で役に立つ。
そしてあたい達もそう簡単に殺されたりするタマじゃあない。荒事には慣れてる。
コン、コンコン……
「失礼します。お食事の用意が出来たので、食堂へとお集まりください」
そんな時に、メイドの咲夜の声が聞こえた。気付けば時間は18時。
矢車が登場しないまま客室に連れられて、もはや数時間が経ってしまったわけだ。
「さっそく、酒を飲んだクズなイケメンが毒殺されたりしそうですけど……行きます?」
「……行くしかないでしょう。それこそ毒殺なら、私が未然に防ぐ事ができますし」
さとり様は力強くそう言った。確かに、心を読めるさとり様なら毒殺の心配はなさそうだ。
なぜって、誰か毒を持ったヤツが「(俺が混入した毒は誰が飲むかな〜ヒヒヒ)」的な思考をした段階で、
そいつをしょっ引く事が可能だからだ。世の探偵が真っ先に欲しがるチート能力がこちらにある以上、
あたい達の負けは100%ない。そう、これはぶっちゃけ、推理小説の皮を被った茶番小説なのだ。
華麗な物理トリックも仰天の叙述トリックもない。ただ、さとり様が犯人の心を読んで、終わり。
何の挫折もない俺TUEEE小説だ。あたいは犯人を捕まえて最後に、「流石さとり様ですわ」って言うだけの役。
ならば、一体何を恐れるべきだろうか?
「そうですね。あーもうあたいもお腹ペコペコ。美味しい
ブリトー
でも出ないかなぁ」
「そう言えば、最近食べていませんね。私は、
天ぷら蕎麦
が食べたいかしら……」
さとり様も咲夜さんや矢車、そしてこいし様の事で警戒はしているが、殺人云々についてまでは心配していないようだ。
あたい達はまたさっきのように軽口を叩き合いながら、主従仲良く二人で食堂へと向かう。
……しかし、あたい達はこの時気付いていなかった。今回の事件は決して単なる茶番などではない事を――。
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0ch BBS 2007-01-24