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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】
[232]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/11(日) 00:24:36 ID:???
そんな二人を諌めるように、例の影の薄いGK・トーマスくんが現れる。
あたい達が来てから大体5分足らずで、メイドを含めこの屋敷の全員が集合した格好だ。
――いや、全員ではないか。謎の屋敷主である矢車が不在なんだから。
「全員揃った感じだねぇ。さて、どーすんの? メイドのお姉さん。手品でも始める?」
さとり様に代わってあたいが強気にふっかけてみる。
あたいだってこれでも一応さとり様の従者。STGで言うと5ボスポジションだしね。
なんとなく瀟洒っぽいってだけで、メイド如きには負けていられない。
「……ええ。そうですわね。確かに今。【18時10分時点で、屋敷の食堂前には、矢車様以外の全員が揃っております】ね」
が、そんなあたいのささやかな抵抗にもメイド長は動じない。
変な念押しみたいな言葉を呟きながら、一人訳知り顔で頷いている。
「変に能力者めいた風な雰囲気出してないで、さっさと開けろよ。俺の貴重な時間を無駄にさせんじゃねー!」
あたいの想いを代弁してくれるように、リチャードくんが苛立って風に促す。
早くご飯が食べたいからではないだろう。彼に限らず、みんな、苛立っているのだ。
謎の意図で突然集められ、謎の意図で行動を指示されて、いい気分で居られる者なんてどこにもいない。
しかも彼らはただの暇な学生ではない。それぞれがサッカーのプロ候補生であり、人生をサッカーに賭けているのだ。
謎の洋館でミステリーごっこなんてやってる場合じゃない。まあ、だったらあたいらはどうなんだって話だけど。
「……失礼しました。では、扉を開けさせて頂きます」
――とにかく、そんな周囲の殺気立った態度に押されてか。それとも予定調和か。
メイド長は食堂に続く木製の大扉を開けた。ギイという音と共に古びた扉は僅かに部屋の様子を見せると、
そこからは美味しそうな食事の匂い――ではなく。
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0ch BBS 2007-01-24