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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】
[263]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:16:41 ID:???
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こいし「あっ、ここは現実とは違うね。だって、実際にヨークシャーのクラブハウスに行ったとき、
松山くんは自分の中の矢車さんの人格を取り込んでいたんだからさ。
パーフェクト・ハーモニーがどうとかみたいな性格は一緒だけど、この違いは何を意味しているのかな?」
さとり「それは私の心の弱さ……かしら。私の心の地獄に共感し、同じ視線から歩いてくれる友がもう居ない。
その事実を、受け入れられなかった。
矢車君はまだ、松山君の中に居る。いて欲しい。そんな願望を、お燐は作中に反映してくれたのだと思うわ」
こいし「ふうん。なんかややこしいね」
姉の苦しみに対して、妹はそっけない。しかし、それも仕方がない。
何故ならば――
さとり「矢車君が居ない現実と、矢車君が居て欲しいと願った私の空想。
そのギャップを一度埋めてくれたのが、こいし。貴女の存在だった」
こいし「そうだよ。私はイマジナリーフレンドの妖怪。心の弱かった松山くんが、自身の中に孤独なヒーローを生み出したように。
お姉ちゃんは、自分のヒーローだった人の抜け殻に、再び自分のヒーローの役割を被せようとしたんだよね。
勿論、そんな事は到底できないんだけど。この私が居るなら話は別だもん」
小説と違い、現実では松山光は松山光であり、矢車想など存在しなかった。
当たり前だ。ここが幻想郷であるならともかく、人間の少年の願望がこの外界で形を取れる筈がない。
しかも、松山光は現実に向き合い、現実で自らを大きく成長させていた。――借り物の人格・矢車想を必要としない程に。
さとり「だから私は……あの時、願ってしまった。『もう一度、あの人に――矢車君と、話したい』と。
それが、最も抱いてはならない願いだと知っていながら」
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0ch BBS 2007-01-24