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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】
[268]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:23:39 ID:???
――そうだ。
そうだった。
自分の心を投影した薄暗い牢獄の中、さとりは漸く思い出した。そして、強く自覚した。
さとり「小説では、私は矢車君を殺す事が……彼への未練を断ち切る事ができた。
だけど……私は、現実の矢車君も、殺す必要がある。次はお燐の小説でじゃなく、自分自身の手で……!」
こいし「――お燐は頑張ってくれたよ。心も読めないのに、誰よりもお姉ちゃんの事を良く知っているから。
だから、お姉ちゃんの心を映した小説を書く事が出来た。……文才はないっぽいけど。
でも、それだけじゃあ、お姉ちゃんの無意識に潜む未練は倒しきれなかった。
だからやっぱり――最後は、お姉ちゃんが矢車さんを殺してみせて!!」
さとり「ええ。……どうやらお燐には、どうやら大きな借りが出来たみたいね」
こいし「お姉ちゃん。今、試合は前半終了時点で0−1。
味方にはお燐と、紅魔館の助っ人が居るけれど、やっぱり矢車さんはメッチャ強い!
GKのお姉ちゃんが頑張らないと、この試合負けちゃうし。
矢車さんも……私も、ずっとこのままになっちゃうかも! だから……頑張って!」
こいしの――妹の呼びかけがだんだんと薄くなり。
自分の未練という身勝手な動機から妹を犠牲にし、矢車を生み出した自分を罰する為に造った牢獄は、
少しずつ白んでいく。
さとり「何が……『俺は自分を罰する事にした』……ですか。自分で自分を鎖に縛って自己満足だなんて。
――キモいんですよ。自分を罰するんだったら、自分の殻に籠るんじゃなくって……!」
……光を掴んだ一人の少年の為にも、妹の為にも、さとりは自分の罪を、自ら罰しなくてはいけない。
しかしそれは、牢獄で小説を読むという逃避であってはならない。
さとり「私は戦います。そして……光を掴んでみせる! 小説ではなく、この現実世界で……!」
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0ch BBS 2007-01-24