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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】


[314]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/30(金) 00:58:25 ID:???
――そんな時だった。コンコンと借り住まいのドアが音を立て、ガチャリと開け放たれる。
あたいが慌てて目をゴシゴシ拭うとそこには、二つの人陰が立っていた。

「やっほー、お姉ちゃん」
「どうも」

その二人は……さとり様が自らの試練を乗り越えた証であるとも言えた。

「あら。こいしと……松山君。よく来てくれたわね」

小柄で儚げで愛らしい、しかし一方で目に見えぬ狂気を湛えた少女。
さとり様が愛するたった一人の愛妹――こいし様が、
同じくイングランドで修練を積んだかつての居候・松山君を引き連れてやって来たのだ。

「あれ、お燐って泣いてる?」

そして、思慮深き姉と違ってこいし様は天真爛漫――悪く言えば空気を読まない。
あたいの事なんて放っておけばいいのに、今に限ってそんな事を言って来るんだから。

「あっ、さとりさん。……そのシルバーのネックレス、似合ってますよ」
「…………」

が。こいし様の幼さ故のKYさとは異なる、大人の善意と真摯さ溢れる、成熟し切ったKYがここにもう一人。
オイオイ松山くん。これ、一人称だからこそ敢えて描写しないでおいてあげたんだよ? さとり様の為にさ。



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0ch BBS 2007-01-24