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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】


[315]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/30(金) 00:59:30 ID:???
「……ええ。どうもありがとう」

さとり様はにべもなく微笑んでいるが、その内心は計り知れない。
……なんせ、今はもう存在しない、『空想上の友人』に贈りたかったプレゼントを、
さとり様はあの試合の日からずうっと、自分のトレードマークであるがごとく大事に身に着けているのだ。
が、松山光のKYっぷりはこんなものではない。

「やっぱり、さとりさんは兄貴の事を好きだったんじゃ……」
「う、うわぁー。会ってから数秒でそんな突っ込んだ会話、良くできるねー」

これには流石のこいし様も苦笑い。若干ドン引きしながら会話に耳を傾けている。
松山君のキックオフシュートに対して、さとり様はどこぞのラブコメ宜しく耳を真っ赤にして――。

「あ、それはないです」

――たりはせず、完全なる真顔で返してみせた。このお方、安易なツンデレほど嫌いな物はないって公言するだけある。
が。そうは言いつつも穏やかに、

「ですが。本来は貴方の中にしか存在しなかった空想上の友人が、幻想として存在して。
 そして……幻想と現実の境界が失われた今となっても、妹の能力を媒介して現れて。
 その付き合いの中で……あの人の孤独さに惹かれなかったと言えば、嘘になります」

恐らくさとり様なりの、正直な心情を告白してみせる。
こうしてみると、KYと覚妖怪とは相性がいいのかもしれない。互いにヘンな気疲れせずに、本音トークが出来ている感はある。

「俺達はそろそろ、空港に向かいます。……さとりさん達は?」
「ええ。私達も同じ予定です。目的地はブラジルですが」
「やったー! 私、シュラスコ食べたかったんだよねー」
「……こいしは帰りなさい。紅魔館のメイドが、貴女を幻想郷まで案内してくれると言っていたわ」
「ええーっ」


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0ch BBS 2007-01-24