※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】


[338]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:38:13 ID:???
アルツール「――俺。アヤお姉ちゃんにはホントに感謝してるんだ」

アヤソフィア「……あや?」

――ある日、強気な彼が珍しくそう漏らした事がある。
この奇妙な姉弟関係が始まってから、恐らく数か月程が経った頃だろうか。
その日は確か、フラメンゴのデンチ・デレイチ部門の入団テストを翌日に控えた日
――つまり、アルツールがフラメンゴのデンチ・デレイチに入団してから、1年が経とうとしていた時だった。

アルツール「……俺、チームに入ってばかりは、全然サッカーが楽しくなかったんだ。
        皆、俺がうますぎるからって、化け物を見るような目で見てさ。
        友達も一人も出来なかったし、それに、上手くできても誰も褒めてくれなかった。
        親父は居たけど、体調を崩しがちだったからグラウンドまでは来てくれなかったし」

アヤソフィア「(そう……でしたね)」

アヤソフィアは良く知っている。この家の養女として彼と初めて出会った時の寂しい瞳を。
望まないにも関わらず他者から疎んじまれ、友人を失い続けて来た、人を信じる事のできない孤独な光を。
そんな彼と、上司から疎まれ閑職を強いられる自分とに、都合の良い共感を覚えただけだったのかもしれないが。
――彼女は、何時の間にか、設定ではなく心から、アルツールを弟として案じるようになっていた。

アルツール「だけど。アヤお姉ちゃんが来てからは変わった。相変わらずチームの皆とは上手くいかないけれど。
        でも、サッカーで上手く行ったら、誰よりも喜んでくれたし、上手くいかなかったら一緒になって悲しんでくれた」

アヤソフィア「上手くいかなかったとき……ああ、先月の試合でしたか。確かにあの時は、失敗が多かったですねぇ」


名前

E-mail



0ch BBS 2007-01-24