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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】
[355]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/07/02(日) 18:15:36 ID:5lYnVivE
〜サンパウロ市内・病院〜
その病院の環境は、鈴仙の想像していた以上に劣悪だった。
医療器具の不備不足は勿論、感染管理についても理解が乏しい様子が見受けられ、
病院は病院でも、野戦病院のようだと鈴仙は感じた。
カルロス「……日本では、誰もが安価で高品質な医療が受けられるんだろう?羨ましいよ」
そう呟くカルロス。話を聞くと、アルツールの養父が残した蓄えのお蔭でここまで持ちこたえられたが、
その蓄えも間もなく底を尽きるため、こうした『安い』病院を選ばざるを得ないという。
カルロス「……纏まった金が入ったら、俺がこいつの治療を引き継いでやろうと思っている。
しかし、金があっても、今度は入る病室が無いかもしれない。
ブラジルは経済成長こそ確かだが、一方で医療や福祉の確保はまだまだだからな。
――いずれにせよ。もう、時間が無いのかもしれないな……」
鈴仙「カルロス君……」
ガチャリ。
アルツール「……………」
カルロス「よう、遅い時間に悪かったな」
果たして、間仕切りはおろか窓すら無い、8人部屋の病室の隅っこで、アルツールは眠りに就いていた。
長年日の光を浴びていないからか、肌の色は褐色というよりは青白く。
そして少しでも衝撃を与えれば折れてしまいそうなまでにやつれていた。
鈴仙「バイタルサインは……呼吸のみ、眼球も反応せずか。徐脈は……無く、一応は安定している……」
永琳仕込みの医学知識を呼び起こし、時には無気力な看護師や宿直医師にも問い合わせ、
鈴仙はアルツール少年が置かれた状況を診断しようとする。
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0ch BBS 2007-01-24