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【不屈の心は】鈴仙奮闘記40【この胸に】
[399]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/10/06(金) 14:17:39 ID:???
かつてパチュリーが単身ブラジルに渡り、大きく変貌を遂げた妖夢の姿を見た時。
その仕掛け人として暗躍する豊聡耳神子から話を聞いた人物。それがシニョーリだった。
パチュリー「(――妖夢と平行して、自分達の手駒候補として育て上げたって訳ね。
どちらかに欠陥があっても、どちらかを保険として残す為に用意した。
……そう考えた方が素直かしらね)」
幸運にも、パチュリーはこのあどけない少年の裏に渦巻く陰謀を知っていた。
知っていたからこそ、自分はこの試合を通じて確かめたかった。
彼女らの――豊聡耳神子が永らく潜伏しながら少しずつ進めて来たであろう、
『ハイパーカンピオーネ』構想が今、どのような状態にあるのか。
そして、……それは果たして、どのような形で自分達の脅威となり得るのかを。
パチュリー「(妖怪を駆逐した、人間を中心とする、人間の為のチーム。……素晴らしい理想を掲げ、
実体は自らの人気を確固にする為の私兵集団。まずは、そんな風に見ているのだけれど……。
――もう一つ、気になる事もあるわ)」
パチュリーが気になっている事は、ハイパーカンピオーネ計画の裏に蠢く陰謀だけでは無かった。
ここで視線を外し、シニョーリの他にもう一人、パチュリーの意識を惹いたパルマの選手に対して目を向ける。
パチュリー「(妖夢があそこまでの力を手に入れた謎の理由。
……貴女は、このチームに所属する事でそれを掴んだのかしら?)」
慧音「……魔術師殿。やはり貴女お一人でも、ここまで上がって来たか」
――その選手の名は、上白沢慧音。
当初は魅魔の命により共にフィオレンティーナへと着任し。
……そして。後に対立し、豊聡耳神子の息がかかったチームであるパルマのCBとして、
今、パチュリーの眼前に立つ、凛とした女性だった。
彼女は思い出す。慧音と共に自らを研磨し、そして、思いをぶつけあった日々を――。
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0ch BBS 2007-01-24