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【不屈の心は】鈴仙奮闘記40【この胸に】


[400]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/06(金) 14:23:20 ID:???
−練習フェイズ@−
〜フィオレンティーナ・練習場〜

パチュリー「……ふう。初日から有意義な練習だったわね」

慧音「ああ、そうだな。やはり幻想郷には無い、理論立ったサッカースタイルは、私――いや、我々には向いているようだったな」

パチュリーと慧音がフィオレンティーナに加入し、初めての練習を終えた夕方。
二人は丁寧ながらもやや砕けた様子で、練習の成果について情報を交換し合っていた。

パチュリー「『プロジェクト・カウンターハクレイ』――博麗の巫女を中心とした、幻想郷の封建的な
       支配体制に一石を投じ、外界との交流を広げていくという革新的な計画――
       この流れで編成された、幻想郷の既存勢力をサッカーで打ち破る為の新チーム。
       その中で、私はチームのレジスタとして。そして貴女はチームのディフェンスリーダーとして。
       それぞれに役割が規定されていると感じるわ」

慧音「……うむ。そうした大役が今の私に務まるかは据え置いて、そうした役割が求められている事は分かる。
    新チームのDFは、つかさ、穣子、ナズーリン――もしかしたら、他にDFへコンバートすべき選手もいるかも
    しれないが――の3人だ。しかし、三人とも必殺ブロックやオータムスカイラブ等、体力を浪費する大技に長ける一方で、
    長期的な視点で試合を俯瞰し、DFの布陣を動かした経験のある選手は少ないと認識している。
    無論、ゴールキーパーの古明地殿あたりは、一勢力の主として高い指揮能力をお持ちだろうが、
    彼女は特殊な性能を持った選手だと認識している。全試合において、不動のGKたりえる事は無いだろうな。
    ゆえに、DF陣の舵取りを行う人物が、一人はいなくてはならない」

慧音の正確な分析眼に、パチュリーは少しだけ舌を巻く。

パチュリー「……貴女と話すと理解が早くて助かるわ。そう言えば、人里FCを率いてルナティックスと戦った時も、
       ゼロトップの布陣を引いて、八意永琳を数で封じ込めようとしたんだっけ。
       成程。当時の幻想郷においてそこまで考えられるだけあって、決してボンクラでは無いみたいね」

慧音「お世辞はよして頂きたい。古明地殿のように心を読めずとも、
    『まあ、頭があっても選手としては三流だから、意味無いけど』という貴殿の本心が、私には透けて見えるよ」


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0ch BBS 2007-01-24