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【不屈の心は】鈴仙奮闘記40【この胸に】


[494]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/17(火) 01:01:41 ID:jjq+ybng
鈴仙「……正直、やっぱ、よくわかんないや」

そんな彼女達に、鈴仙は頼りなげに首を振る。だけどそれを恥ずかしいとは思わない。
一番最初に自分を照らしてくれた少年は言っていたではないか。『その弱さこそが、鈴仙さんの強さだよ』と――。
だから胸を張って、彼女達に応じる代わりに、こう言ってやった。

鈴仙「私は、強くなんかない。甘ったるいし弱い。だけど、――だからこそ、世界を変えたい。
    例え弱くても、一人では何もできなくても、役立たずでも。
    それでも、集まって努力すれば、何かを為す事ができるような。
    ――そんな力があっても、別に良いんだって。私はサッカーで、そんな世界を作りたいッ!
    私が戦う理由はそれだけ。『幻想郷の秩序』や『純狐』とかも大事だけど、それが一番よ!」

永琳「鈴仙……よく言ったわね」

コーチ「流石はワシが育てた選手ゾイ! ほっほ、サッカーで世界平和じゃー!」

アヤソフィア「うーん、如何にも中学生っぽいコメントですけど。それがまた、鈴仙さんの味ですかね」

カルロス「君を信用して良かった。いつかきっと、君もアルツールのトモダチになって欲しい……!」

ネイ「ヒュー! さすがレイセン。惚れ直したぜ!」

力強く宣言する鈴仙の傍らには、何時の間にか人が更に増えていた。
そして彼らの全てが、彼女の優しさを、強さを、勇気を褒め称えていた。
そう。今の鈴仙は気弱に泣きじゃくる一人の少女では無いのだ。
これまでの道程が、その決意が、今や彼女を立派な、物語の『主人公』へと育て上げていた。

鈴仙「皆……あり、がとう……!!」

――しかし。



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