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【不屈の心は】鈴仙奮闘記40【この胸に】


[498]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/17(火) 01:16:19 ID:jjq+ybng
〜ブラジル・コリンチャンスの宿舎(ビジネスホテル)〜

鈴仙「――ううううううううううううううううううううううっ!!」

てゐ「……鈴仙。うるさぁい。むにゃむにゃ……」

鈴仙「……夢、か……いや、夢だよね。うん……」

――そこで、鈴仙の意識は現実に戻された。
ツインルームの相棒は迷惑そうに一声上げるが、構わずに二度寝を決め込む様子だ。
周囲は既に明るいが、時計を見る分に、まだ早朝という時間帯だった。

鈴仙「……はぁ。やっぱり、意識しちゃってるのかな」

幸せそうなてゐは違い、あんな夢を見た後では到底幸せそうには眠れない。

鈴仙「妖夢……サンパウロFCのエースストライカーで。その実力は……今の私を、何周りかも上回る」

夢の最後に現れ、鈴仙の知る人物を悉く血塗れに切り刻んだ影。
その影は彼女のかつての友人で――今や、道を大きく違えてしまった少女だと、鈴仙は確信せざるを得なかった。

鈴仙「(これまでのリオカップの試合を観戦していて感じた。妖夢は――変わった。変わってしまった。
    あんなに不器用だけど優しくて、力を他人の為に使い違っていたあの子が、今は……
    自分の力に酔いしれ、自分の力以外を信じられず、そして……冷酷に、他人を蹴落としている)」


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