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【道は】鈴仙奮闘記41【違えど】


[432]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/03(日) 15:12:17 ID:???

佳歩「……鈴仙さま。さっきの攻防からもう、10分近い時間が経っています。
    ここは思い切って、攻め込んでみても良いのではないでしょうか?」

鈴仙「佳歩……!」

膠着した状況を打破せんと、まず提案してきたのは自分と同じFWの佳歩だった。

佳歩「現在ボールをキープしているのは、……サンパウロのボランチ・バビントンさん。
    今は攻め調子の翼さんに代わって、第二のゲームメイカーとして機能しています。
    勿論、あの人のボールキープやパスは油断なりませんが……でも、中盤の皆と協力すれば、
    問題なく奪い返せる筈です!」

パチュリー「……確かに、数の面で有利なのは私達だから、積極的にプレスを掛けられるのは相手も好まない筈ね。
       だけど。……ここは、敵の立場に立って、物事を考えてみる事も必要かもしれないわ」

次に提案して来たのは、鈴仙と佳歩から少し後ろで、敵にプレッシャーを与えつつ、
現状を静観していたトップ下のパチュリーだった。

鈴仙「パチュリーさん。つまりそれは、敵としても同じく、『この膠着した状況を打破したい』
    と、思っている事でしょうか?」

パチュリー「察しが良いわね。つまりは、積極的に攻めずとも、相手の焦りを狙えば良いという事よ。
       点差ではこちらがリードしているのだから、敵はこのままでは負ける。
       一方、私達はこのままでいるだけで、勝つ事ができる。この心理的アドバンテージは大きい。
       堅実に守り、敵のミスを待つ事もまた、良い作戦と思うけれど」

普段のミーティングとは違い、流動的な試合中故に二人の言葉は断片的ではあるが、
しかし試合を分ける重要な選択肢として、鈴仙の脳内に現れる。



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0ch BBS 2007-01-24