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【道は】鈴仙奮闘記41【違えど】
[745]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/12/31(日) 02:31:57 ID:???
***
グウウッ……ンッ!
銃弾が迫る。妖夢めがけて、銀色の閃光が――鋭利な殺意を示す、超高速の波長が、『視える』。
男が引き金を引き、妖夢に届くまでの瞬間。鈴仙の視界は、無意識にスローモーションとなった。
鈴仙「(ようむが、あぶない)」
かつて幻想郷中の狂気の波長を取り込んだ鈴仙の瞳は、昔にも増して格段に発達していたため、
彼女だけが、大歓声・大熱狂のスタジアムに紛れたその波を視る事が出来ていた。
――そして、視る事が出来たが故に、鈴仙は誰よりも先に絶望した。
鈴仙「(……きょりが、ちかすぎる)」
銃弾を放つ者もまた、人間ながらにその道を究めた者に違いなかった。
極限までに薄められた彼の殺意を捉える事は難しく。
鈴仙が完全にその弾丸の軌道を捉え切ったのは、既に弾丸が妖夢の服を掠めている時点だった。
鈴仙「(……まに、あわない)」
鈴仙の瞳は狂気の瞳。弾丸の位相を操作し、妖夢に触れる事を禁ずる事もできれば、
逆位相を操作し、そもそもこの次元から無かった事にすらできる。しかしそれは、操作を行うに足る時間があれば、の話。
秒速1,000メートルで推進する銃弾が、妖夢の肉体まで僅か数センチまでの位置に居る時点で、もはや為す術など無い。
鈴仙「……だめ!」
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0ch BBS 2007-01-24