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【道は】鈴仙奮闘記41【違えど】


[764]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/05(金) 00:02:45 ID:???

鈴仙の脳裏にこれまでの記憶がよみがえる。リオカップ決勝。仲間の奮闘。恐るべきストラットと翼。覆せぬ劣勢。惨めな敗北。
久しぶりの妖夢との会話。銀色の銃弾。真っ赤に燃え上がり、やがて真っ黒に染まった視界。そして――薄れる意識。
つい数秒前のこととして認識できる一連の出来事から、もうそんなに時間が経ったのだと、鈴仙は俄かに信じられなかった。

鈴仙「み、皆は!? 妖夢は!?」

星「皆さんは今ごろ、バラバラです。早速サッカー修行に励む方、病院の待合室で、次の看病の番を待っている方、
  孤独に物思いに耽っている方、図書館に籠って研究を進める方……。ただ、皆一緒なのは、鈴仙の事を心配しているって事ですね」

星は優しい笑みを浮かべてそう告げる。ただし、話題が妖夢に至ると顔を曇らせて、

星「……私は、妖夢さんの事は知りません。ただ、リオカップの場に同席していた皆さんによると、
  『私は何をしていたんだ』『鈴仙にひどい事をしてしまった』……と、泣きながら、どこかへ去っていったらしいです。
  佳歩さんとかは、『妖夢さん、私達と。鈴仙さまと一緒に戦いましょう!』と呼び止めたらしいのですが、
  『自分には、鈴仙と共に戦う資格などない』――と頑なに断られたみたいで……」

――と、詳細に当時の状況を(又聞きではあるが)話してくれた。

鈴仙「そう。……とにかく、妖夢は無事、なんだね……」

星「はい。鈴仙が庇ったお蔭で、凶弾から逃れられたそうです」

そう話す星は、「鈴仙。貴女も無茶はしないでください」と暗に語っているようにも思えた。
鈴仙は改めて、皆にも心配を掛けて済まないと言いかけたところで――。

ガチャリ……。

コーチ「……声が聞こえたから来てみたが。漸く、目を覚ましたようじゃな。鈴仙よ」



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0ch BBS 2007-01-24